バックナンバー:2007

■峠の夜景・・(12月26日放送)
例年冬の北海道を星を撮りながら点々とする。2006年の冬、真っ暗な峠道をオリオン座やおおいぬ座などを撮りながら登り、頂上から下り始めたとたん、町の灯りが見えた。星の光に比べてあまりに強い光に思わず目がくらんだ。
■Ragpicker’s Dream・・(12月19日放送)
マーク・ノップラーのラグピッカーズ・ドリーム(クズ拾いの夢)という曲がある。クズ拾いの男が夢の中で見る、幸せなクリスマスの夜のことが唄われている。この曲を聴く度、以前出会ったホームレスのTさんのことを思い出す。彼は寒空の下、どんな夢を見ているのだろう。
■大根の収穫・・(12月12日放送)
すっかり農作物が無くなってしまった畑にもまだ大根と葱は植えられている。この日は漬物用の大根の収穫を撮影させてもらった。一本一本手で抜いて葉を落としていく作業は畑の広さを見ると気が遠くなりそうだ。
■ラビットスキーヤー・・(12月05日放送)
粘土の人形作家、皆川リョウイチさんの作品撮影は楽しい。このカットはスキーで雪が舞い上がっているように撮るため、人形に向かってセットの雪を投げつけて撮った。皆川さんの個展は7日から17日まで新潟市古町8の羊画廊で開催(12日休廊)。
■親子松・・(11月28日放送)
よく通る海岸線に3本の松があった。3本のうち左右の2本が少し高く完全に枯れてしまっている。いつの間にか私の中で右が父、左が母、真ん中が子供という感じで見るようになっていたのだが、今年のある強風の日、母松が倒れてしまった。
■学校の下駄箱・・(11月21日放送)
ある学校の同窓会の告知用ということで、校舎内を撮影する仕事があった。私と縁のない学校なのに、どこを見ても懐かしい気持ちになる。ぼろぼろに使い古されたスチール製の下駄箱でさえ、いとおしく思えてシャッターを切った。
■ラッピング・・(11月14日放送)
日本の精密な工業技術を支える、地道な手仕事のひとつラッピング。金属などを手磨きで10万分の1ミリの精度に追い込んでいく。この神のような領域に入れる人は一握りだが、技術を習得しても一生脚光を浴びることもない、まさに縁の下の力持ち。
■粟飴・・(11月07日放送)
上越市の創業380年を超える老舗、高橋孫左衛門商店で作られている、伝統の飴。もち米と麦芽が原料で、砂糖がまったく使われていないのが特徴だ。ほのかな甘さが独特で、食べて何日経ってもその味が思い出せるから不思議だ。
詳しくはこちら
http://www.hrr.mlit.go.jp/library/hot_hokuriku/
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■コスモス畑にシリウス・・(10月31日放送)
魚沼市、旧広神村上原のコスモス畑は良く行く撮影地である。その年の気候により咲く時期が結構変わる。昨年は10月下旬が満開だった。コスモス畑の向こうからシリウス輝くおおいぬ座が昇れば、夜空はすっかり冬である。
■フラメンコギタリスト徳永武昭・健太郎・・(10月31日放送)
徳永武昭さんは本場スペインで修業を積んだ、名フラメンコギタリスト。息子の健太郎君も昨年度中学卒業とともに単身スペインに渡り、父の歩んだ道をたどる。最近その2人が共演した。健太郎君の成長と、父の偉大さに感激しっぱなしだった。
■かきのもと畑・・(10月24日放送)
新潟市白根地区の名産食用菊「かきのもと」が収穫の最盛期。枯れた色の田園地帯に彩を添える。きれいなお花畑なのに食べ物となると、撮影も「美しく」というより「おいしそう」に撮ろうとして、ちょっと変な気分だ。
■夕焼け・・(10月10日放送)
雲が高いせいか、秋は夕焼けがきれいだ。夕日が水平線の向こうに消えると、見る見る頭上の雲まで色づいてくる。まもなくその鮮やかな色が西の水平線に吸い込まれていき、本当に美しいのは数分間。
■氷頭なます・・(10月03日放送)
「本間忠治のにいがた味がたり」ではたくさんの日本料理を撮らせて頂いた。鮭の頭を使った「氷頭なます」が出てきたとき、繊細な美しさに打たれ、これを本の表紙に使いたいと夢中になって撮影した。
■お弁当盛りつけ・・(09月26日放送)
「本間忠治のにいがた味がたり」という本の撮影で、何度も本間さんのいる大橋屋の厨房におじゃました。お弁当の盛りつけで、料理を箸で少し動かしては、離れてじっと見つめる姿は画家のしぐさのよう。
■ランナー・・(09月19日放送)
スポーツの秋になり朝夕、長距離ランナーの方とたくさん出会うようになった。同じ時間帯の人とは、お互い名前も知らないのに、いつの間にか挨拶を交わしたり手を振ったりするようになる。さわやかな気持ちのいいひと時だ。
■トンボと水溜り・・(09月12日放送)
実りの秋、ということで稲穂を撮影に行ったら、赤トンボがいっぱい飛んでいた。こちらも産卵の真っ最中。農道の小さな水溜りに一所懸命産んでいるのを見て「育たないだろうなあ」と少し可哀相になった。
■星空のURL・・(09月05日放送)
9年ぶりに星空の写真展を開催する。12年間撮りためてきた日本各地の星空のある風景を約40点展示予定。新潟市の東北電力グリーンプラザにて6日から17日まで(16日休館)なので、ぜひ見に来てください。
■7はばたけ21・・(08月29日放送)
新潟市の小学生と海外の4か国7都市の小学生が、1週間共同生活した国際交流イベント「はばたけ21」に撮影で参加してきた。今年は子供たちの豊かな表情をアップで狙ってみた。みんな日増しにいい顔になっていくのが嬉しい。
■皆既月食・・(08月22日放送)
来週28日夕方、皆既月食が見られる。月が地球の影に入る現象だが、消えて真っ黒にはならず「赤銅色」と呼ばれる深い赤褐色のまま夜空に浮かぶ。周りの星ぼしもたくさん見えてきて素晴らしく幻想的である。
■ドジョウのあくび・・(08月15日放送)
先月30日、土用丑の日で店にうなぎが大量に売られていた。そういえば子供のころは安いドジョウを食わされたよなあと思いながら、家で飼育しているドジョウを見ていたら何とあくび!おまけに瞬きまでしてびっくりした。
■流星群・・(08月08日放送)
8月12日の夜、恒例のペルセウス座流星群がやってくる。11日の晩あたりから飛びはじめるが、ピークは12日の夜半過ぎになると見られる。今年は月明かりがなく最高の条件。毎年1時間に50個ほど飛ぶが、でっかい流れ星に出会いたいものだ。
■夏の旅・・(08月01日放送)
年に数回、自転車で旅をする。もう数知れず走ってきたが、なぜか夏の旅の記憶が鮮烈に残っている。強い日差し、アスファルトの熱気、蝉の声、渓流のせせらぎ、いろんなシーンが色褪せない。今年もまた旅の虫がうずきだした。
■のみを振るう大工さん・・(07月25日放送)
今は家の柱などは工場でプレカットされてくるので、上棟の現場でのみを振るうことはまずない。この日、たまたま何かのミスで開いていなかった穴を、急きょ年配の大工さんがのみで開けた。そのスピードと正確さに息を飲む。これも消えていく技のひとつなのだろう。
■苔生す家・・(07月18日放送)
ある取材で訪れた家の2階の窓から、隣の家の屋根が見えた。全面に苔が生していて、雨の中で鮮やかな緑色。取材の休憩を待って撮影した。長い年月を経て出来あがった、このようなシーンを撮影していると、本当に気持ちが安らぐ。
■月齢1.4、佐渡に沈む・・(07月11日放送)
長い間、誰より月や星を見てきたが、まだまだ生まれて初めてのシーンに出会うことが多い。先日、三日月よりずっと細い月齢1.4という月が佐渡島にゆっくり沈んで行くのを最後まで見ることができた。SFの宇宙画のような世界がファインダーの中に広がって感激。
■2月の織姫・・(07月04日放送)
七夕のヒロイン織姫星。夏の星座として有名なこと座のベガで、明るさは1等星より さらに明るい0等級だ。真冬の2月に冬の星座たちを撮影し、機材を片付け帰る道、東からこの織姫星が昇ってきた。真夏に天頂にいる織姫に比べると、ずっと輝いて見えた。
■龍・・(06月27日放送)
たまたま見つけた阿賀野市の山間にある小さな神社。入り口に火災でところどころ黒焦げになった龍の彫り物があった。漠然と見ているときには感じなかったが、カメラのファインダーでぐっと寄って見ると、今にも動き出しそうな迫力。引き込まれるように撮り続けた。
■ハマヒルガオ・・(06月20日放送)
6月になると海岸にハマヒルガオが咲き出す。子供のころから見てきた懐かしい海岸風景である。昔は海岸から数キロ離れた住宅地でもたくさん咲いていたのに今は見られない。雑草たちも長い間に少しずつ変化していくのを感じた。
■農林一号の田んぼ・・(06月13日放送)
昨年の6月、とてもおいしい日本酒に出会った。旧妙高高原町の農家が細々と育てていたコシヒカリの先祖、農林一号から作られたお酒で、名前も「農林壱号」。山間の棚田で苗がひっそりと育っている姿を見て、よりお酒がおいしく感じられた。
■のどぐろの塩焼き・・(06月06日放送)
新潟の社長さんたちが推薦するお店を紹介した本「新潟グルメ倶楽部」。この取材でいろいろな店に足を運んだが、お店の看板料理として一番たくさん撮影したのが「のどぐろの塩焼き」だった。良い素材を焼くだけという、新潟らしい高級料理は食べてみて納得。
■空港の人・・(05月30日放送)
飛行機や船で旅立つとき、外にいる空港や港の職員の人たちが一斉に並んで手を振ってくれる。業務のひとつと言ってしまえばどうということはないが、一人旅のときなど心に染みてしまう。写真は大阪伊丹空港出発の際、離れるタラップから手を振る女性職員。
■モノクローム・・(05月23日放送)
デジタルの時代になり写真は凄くお手軽になった。現像液を溶解するところから赤色の電球の下でプリントを焼き付けるまで数々の行程が必要だったモノクロ写真。今はデジカメのカラー画像をパソコンでワンクリックするだけで出来てしまう。おかげで今、手を掛けた写真の価値が分かってきた。
■波照間島の海岸から見る南十字星・・(05月16日放送)
日本最南端の有人島・波照間島。毎年行くようになって8年になる。この島の名物、南十字星を初めて撮影できたのは5年前、やや霞んだ夜空の中だった。もっといい条件で撮りたいとずっと追い続けてきたが、今年4月19日、ついにくっきりとした十字 をとらえることができた。
■沖縄・波照間島のおばあちゃん・・(05月09日放送)
波照間島の集落の中を散歩していると、庭で草取りをしているおばあちゃんに会った。一人暮らしで足と肩が不自由だというのに体を引きずりながら1日中草をとっていた。「こうしておけば息子が帰って来たとき気持ちがいいでしょ」…島を出て暮 らす息子は64歳だそうだ。
■昇る満月・・(05月02日放送)
以前から星空の撮影を続けているが、月明かりで星が良く見えない満月前後は撮影はお休み。それをいいことにこの日は友人たちと山のほうへ出かけて夕方から外で飲み会を始めた。たまには満月でも撮影しようと天体望遠鏡にカメラを着けたものの、酔っぱらってなかなかピントが合わず大苦戦の1枚となった。
■さくらめし・・(04月25日放送)
春ということで「さくらめし」というのを取材させてもらった。きっと塩漬けの桜の花を入れた炊き込みご飯だろうと予想してたら大はずれ。なんと大根の味噌漬けをご飯に混ぜ込むだけの、シンプルなものだった。後で家でも試してみたら、子供たちに大好評だった。
■ペンキ屋の大沢さん・・(04月18日放送)
私の撮影スタジオの塗装をしていただいたのが、大沢さんという職人さん。裸足にサ ンダル履き、機敏な身のこなしと目にも止まらぬハケさばきでバリバリ塗っていく。惚れ惚れする仕事ぶりである。現場に到着しての第一声はいつも「イヤー、昨日は飲みすぎた」
■桜を食べる雀・・(04月11日放送)
昨年の4月、満開の桜の木にたくさんの野鳥が来ていたので撮影した。よく観察すると雀が花を次々に採って食べていた。いったい花の何を食べているのか気になって詳しい人に尋ねたら、おそらく花についてる虫かあるいは蜜ではないかということだった。
■沖から見た新潟市・・(04月04日放送)
新潟市に住んでいても、普段自分の街を遠くから眺める機会はあまりない。飛行機からは箱庭のような眺めが楽しいが、船からはまったく違うイメージだ。画面のほとんどが空と海。立体的なはずの都市も地球に比べてなんて薄っぺらなんだと認識させられる。
■農道の日の出・・(03月28日放送)
私がよく通る道路と交差する、まっすぐな農道がある。少し上り坂なので道の先は地平線に接していて、年に数日は道の先から朝日が昇ってくるだろうとちょっと気にかけていた。そんなことを思って3年くらいたったつい先日、ちょうど通りかかったときに朝日が飛び込んで来た。
■スイセン・・(03月21日放送)
私にとって身近な所でもっとも早い時期に咲くのがスイセンだ。8年前に他界した母 が生前、近所の空き地で育てていたものが今年も咲いた。何も手入れをしてないので夏は雑草に埋もれて分からなくなるのだが、3月にはしっかり花を付ける。
■日本海冬景・・(03月14日放送)
暖冬で今年は冬らしい風景を撮れずに終わると思ったら3月に入りなかなかの寒波。チャンスとばかり夕方海に出かけた。久しぶりの寒さに震えながら撮影していると、 わずかな雲の隙間から水平線に、カーテンのように夕日がこぼれてきた。
■厚岸湖と木星、アンタレス・・(03月07日放送)
4日間の北海道の旅の間1晩も晴れず、傷心のまま空港へ向かった。夜明けまであと3時間というその時、いきなり満天の星空が!地図で厚岸(あっけし)町という所に湖があることを確認し、そこへダッシュ。最後の最後でたった1枚ご褒美をもらった。
■納沙布岬灯台・・(02月28日放送)
2月中旬に北海道へ星空のある風景を撮影しに行ってきた。しかし悪天候が続き根室の納沙布岬で3晩も待機することになったが、残念ながらタイムアウト。後のリベンジを誓って一枚灯台を撮影し、岬を後にした。
■アゲハ蝶の死骸・・(02月21日放送)
雪に埋もれたボロボロのバスに恐る恐る入ってみた。カラオケボックスとして使われたらしいが、今はガラスも割られ荒れ放題。こんな廃墟に立つと過去のこの場所の想像が激しく頭を巡る。運転席でアゲハ蝶がきれいに羽を広げて死んでいたのが目に止まり撮影した。
■さいの神・・(02月14日放送)
川口町の田麦山地区で行われた小さな雪祭りを撮りに行った。パチパチと燃え上がる さいの神の前に人が集い、豚汁をすすり、もちを食べ、お酒を飲む。隣にいた60代の女性が中越震災の辛かった日々を、穏やかに語ってくれたのが心に染みた。
■サラマンドラが居そうな湖・・(02月07日放送)
秋田県で星空を撮影しながら道を歩いていたら突然、湖の前に出た。静かでまったく波打たない湖面には星空がそっくりそのまま映り、湖が底知れず深そうに見えた。そのとき子供のころNHKみんなのうたで聞いた、尾藤イサオの「サラマンドラ」を思い出した。
■大根のからし・・(01月31日放送)
冬はとても多くの大根料理が楽しめるが、ちょっと個性的なのが「からし巻」。干した輪切りの大根を熱湯で戻し、和がらしを中に入れて棒状に巻く。さらにしょうゆベースの調味液に4、5日つけて完成する。大根の甘みをからしが引き立て、コリッとした歯ごたえが最高である。
■時計屋さん・・(01月24日放送)
新潟市の小針に店を持つ鈴木さんは今や数少ない時計修理の職人さんだ。普通の呼吸でも飛んでしまいそうな細かな部品をドライバーとピンセットであっという間に分解して見せてくれた。その手さばきに(遠くで)ため息をついた。
■アイスバイン・・(01月17日放送)
昨年、仁さんと行ったドイツ料理店グールマン。豚のすね肉の料理、アイスバインの味が忘れられず、予約の電話を入れるとなんと、近日閉店との返事。ご主人が15日間調味液に漬け込んでから料理するアイスバインもこれで最後かと、じっくり味わっていただいた。
■古い家・・(01月10日放送)
上越市の公開されている古い町屋を取材した。観光用としての手入れがあまりされてなく、そこの住人の暮らしぶりがいろいろ垣間見れるのが楽しい。特に板戸の隙間から吹き込んだ雪を見て、すごく懐かしい気持ちになった。
■北海道のある工場・・(01月03日放送)
北海道に撮影に行った際、夜まったく灯かりのない場所に巨大な工場が建っていた。平原に忽然とある、煌々と光を放つ工場が何かの要塞か宮殿のように見えてシャッターを切った。

渡部 佳則  Yoshinori WATABE
誕生日:4月16日 星座:おひつじ座 血液型:B型

新潟県見附市生まれ。
中学校教員から写真家に転身。広告、ドキュメンタリーの撮影のほか
日本全国の「星空のある風景」や新潟県の手仕事をはじめとした「職人」をテーマに撮影活動を続ける。
’96日本写真家協会展銅賞。写真集に「古町’99-2000」。
日本写真家協会、世界環境写真家協会会員。新潟市在住。

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